インターネット依存(エロ画像・動画収集)

ネット依存

一日中インターネットを見ている。スマホYouTubeTwitterを見ていることや、「はてなブックマーク」で話題のニュースや世論(ユーザのコメント)を見ていることが多い。ネットを見ていると、つい関連することを調べたりして時間が無限に過ぎていく。

Wikipediaで気になることを調べ出したら、関連する項目を次々に開いていき、片っ端から読んでいく。スマホやパソコンのブラウザで順に読もうと思って開いているページのタブが100や200になっているのは常である。内容はその時々で多岐に渡る。一例を挙げると、特定の鉄道車両の諸元表についてであったり、企業の沿革、放送局や番組の系列、凶悪・未解決事件、全国の大規模集客施設の仕様、刑法の逐条解説、株式市況であった事件、日本の社会保険行政が行なった事業、アメリカの捜査機関と行政機構、などなど。見ていたらキリがつかなくなり、気づいたら朝ということもある。

 

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iPhoneのブラウザで開いているタブ

エロ画像・動画の収集

そして、ここからが本題だが、昔から私がネットで膨大な時間を費やしてしまうことがある。平たく言えば、エロ画像・動画の収集である。御多分に洩れず、鑑賞することで性的興奮に達することが主目的ではあるけども、ASD傾向による収集癖からくるところが大きいと思う。特に興味をそそられるものがあると徹底的に調べて、片っ端からダウンロードして集めて、フォルダに分けて分類して整理する。昔はちまちま画像を1枚ずつ保存していたものだが、時代が変わり動画が多くなった。動画配信サイトで購入したアダルトビデオなどは、フォルダに商品コード、正式タイトル、リリース年をつけて、プレビューのサムネイル画像と共に保存、ジャンル・出演者ごとに階層分けしてお気に入りには印もつけておく。
アダルト作品でなくても性的魅力を感じるものがあって、コスプレイヤーの女の子の写真もその一つ。私はアニメもゲームもほとんどやらないので全くキャラクターもストーリーにも詳しくないけども、たまにピンポイントで「これは」というヒットを見つける。例えば最近では、「艦これ」の島風である。専らキャラクターのビジュアルに惹かれる。元はゲームなのかな?全くやったことないし設定もよく知らない。2015年頃にコスプレ界で大々的に流行ったものと思う。

違法にアップロードされた動画のストリーミング再生について

検索すればいくらでも出てくる。レイヤーやカメコのSNSやblog、FlickrYouTubeに本人が上げたもの、まとめブログ、ROM(作品集)として販売されているもの、大手メーカーの商業作品、Pornhubに違法にアップロードされたものなど、ネット上に膨大な量がある*1
それらを効率的に収集するためのツールを使ってダウンロードしているが、ちなみにこの保存は、著作権法第30条で認められた「私的使用のための複製」である。2009年の法改正で、1項3号に「著作権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合」は除外規定から除外されることとなった。つまり、それが「動画」で違法にアップロードされたものであることを知りながらするダウンロードは違法で、119条3項により「有償で提供」されているものであれば、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金となる*2 *3
さらに言うと、違法にアップロードされた動画の「ダウンロード」は上記の通り違法だが、「ストリーミング」による再生は違法ではないという。これは、旧47条の8「電子計算機において、・・・無線通信若しくは有線電気通信の送信がされる著作物を当該送信を受信して利用する場合(これらの利用又は当該複製物の使用が著作権を侵害しない場合に限る。)には、当該著作物は、これらの利用のための当該電子計算機による情報処理の過程において、当該情報処理を円滑かつ効率的に行うために必要と認められる限度で、当該電子計算機の記録媒体に記録することができる。」から導かれる結論で、文化庁著作権審議会の解釈では、動画をストリーミング再生するためにPCのメモリ上に一時的に行われるデータの蓄積は複製にあたらないとの見解が表明されていた*4
東京地判平成28年4月21日でも、ダウンロードを伴わないストリーミングは複製に当たらないことが明らかにされた*5
しかし、個人的にはこの裁判例の解釈には疑問である。上記規定には「これらの利用又は当該複製物の使用が著作権を侵害しない場合に限る。」と限定があり、違法にアップロードされた動画の送信は正にこれに該当するから同条の適用が否定され、ストリーミングは複製に該当するのではないかと思われる。趣旨からしてもそうあるべきと考える。

なお上記、旧47条の8の規定は、平成30年の全面改正で47条の4となり次の様に改められたようだ。

(電子計算機における著作物の利用に付随する利用等)
第四十七条の四 電子計算機における利用(情報通信の技術を利用する方法による利用を含む。以下この条において同じ。)に供される著作物は、次に掲げる場合その他これらと同様に当該著作物の電子計算機における利用を円滑又は効率的に行うために当該電子計算機における利用に付随する利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

一 電子計算機において、著作物を当該著作物の複製物を用いて利用する場合又は無線通信若しくは有線電気通信の送信がされる著作物を当該送信を受信して利用する場合において、これらの利用のための当該電子計算機による情報処理の過程において、当該情報処理を円滑又は効率的に行うために当該著作物を当該電子計算機の記録媒体に記録するとき。

 

残ったものと失ったもの

話が大幅に脱線した。とにかく見つけたものは基本的に全て保存する必要があるため、10時間くらいあっという間に過ぎる。その間食事もせず、トイレに立つこともほとんどないくらい。この時間が、全ての私の過ごす時間の中で一番集中しているのではないかと思う。今この文章を書いている数時間の間でも集中していられず、席を立ってうろうろしたり、つい他ごとを考えていたりしたが、エロ画像を収集している間はそういうことはない。そして撮影年月日、イベント名、レイヤー名を分かる限り調べてフォルダに分けて保存する。幾日も幾日も終わるまでやり続ける。網羅しきることが目的になっていて、たぶんこれは、病的な域に達している*6

およそ20年近くの間に私がそうして集めたファイルは、今4TBのHDDを7割程埋めている。(これには、カメラを趣味としていた私が以前に私的に撮影した写真や動画(いわゆる「ハメ撮り」)も含んでいる。)整理されたフォルダを眺めて満足感を覚えつつ、犠牲になった人生の貴重な時間を嘆くばかりでなく、人生の大事な選択すら誤ってきたことを(エロ動画を集めることに執心しなければ、今頃もっと幸せな人生があったのではないか、と)想うのである。